瞬間冷却パックの選び方

袋の上からバンッと叩くだけで、急激に温度が下がって冷却剤になる瞬間冷却パック。
猛暑の夏が増え、熱中症の応急処置としても注目されるようになってきた夏に必須のアイテムです。
あらかじめ冷凍庫などに入れて冷やしておく必要がなく、
使いたいときにすぐに使えるのでとても便利。

さらに発熱時や打撲・うちみ・ねんざなどの応急処置にも使えるほか、
アウトドアで飲み物などを冷やすのに使うこともできる優れものです。
100円ショップ、ホームセンター、薬局、コンビニ、スーパーなどでも販売されていますが、
サイズや冷却時間など、その種類はさまざま。
そこで今回は、瞬間冷却パックのおすすめの選び方を紹介します。

瞬間冷却パックの豆知識

瞬間冷却パックとは、そもそもどんなものかご存じでしょうか。

実は、瞬間冷却パックの中身は水と硝酸アンモニウムや尿素。
パッケージには水がはいっており、さらにその中に硝酸アンモニウムや
尿素が入った袋が入っています。
パッケージを上から叩くことでこの袋が破れ、水と混ざって化学反応を起こし、
急激に温度が下がる、という仕組み。

この水と化合物の比率や量によって、持続時間や最低温度に違いが出てくるのです。
パッケージには持続時間が記載してあるものがほとんどなので、
サイズだけでなく、この持続時間をよくチェックすることが大切。

この持続時間についても、どんな環境での計測値かが、じつはとっても重要。
室温23~25度の静置のものが多いので、気温30度以上の場所で使用した時には、
記載の持続時間とは異なってきますので要注意です。

瞬間冷却パックの持続時間は短いもので10分ほど、
長いものでは120分などを謳ったものまで、幅広くラインナップされています。

30分ほど持続するものがメインとなっていて、
だいたいの実勢価格で1個あたり80~120円くらいが目安。
時間が短ければより安くなり、長ければより高くなります。

また、持続時間が長いということは、水や化合物の量も多いということなので、
1個当たりの重さも重くなる傾向があります。
なお、防災用の備蓄品としても大変便利なアイテムですが、
使用期限がありますので(概ね製造から2~3年)、
定期的な交換を忘れないようにするのも大切ですね。

瞬間冷却パックの持続時間で選ぶ

瞬間冷却パックの持続時間は10分~120分とかなりの幅ありますが、
使うシーンや場所、目的と組み合わせて使い分けるのがベストです。

たとえば10~15分ほどの短い瞬間冷却パック。
こちらは、気温や室温が23~25度くらいの場所で使用するのであれば、
表示されてある持続時間と大差なく使用できるので、
発熱やケガなどの応急処置には十分かもしれません。

そのほか、持続時間が短い分、価格も低めなので、
夏の期間、来店したお客様にヒンヤリ涼んでほしいといったサービスや、
夏の販促品としてお客様に配布するのにもぴったりです。

30分ほど持続する瞬間冷却パックは、気温が30度近くなるような場所でも、
熱中症やケガの応急処置にじゅうぶん使えます。
観光や屋外レジャー施設でのレジ横販売品としてもおすすめです。

60分以上持続する瞬間冷却パックは、
屋外で長時間作業をしたりスポーツをするといったシーンや、
アウトドアレジャーにぴったり。
できるだけしっかり長く冷やしたいときには、こういった長時間タイプを選んでおくと安心です。

繰り返しにはなりますが、気温や使い方によっても持続時間が変化するので、
予備も準備しておくことをおすすめします。

瞬間冷却パックのサイズで選ぶ

必要な持続時間の目安がわかったら、最後はサイズにも注目してください。
手のひらサイズのコンパクトなものから、
A5サイズ相当(約15×23cm)のビッグサイズまであります。

持続時間とも関係しているので、短いものは小さめ、
長いものは大きめですが、同じ持続時間の瞬間冷却パックであれば、
このサイズも意外と重要になってくるのです。

小さめのサイズであれば、バッグやリュックなどに入れて持ち運ぶのに便利。
大きめサイズは広範囲を冷やすことができるので、
しっかり患部を冷やしたいときや、首の後ろを冷やすのにもぴったりです。

瞬間冷却パックを選ぶコツは、持続時間(計測温度もポイント!)と
サイズを使用するシーン、場所、目的と組み合わせて決めることです。

あらかじめ冷やしておく必要がなく、使い時にはすぐ使える便利な瞬間冷却パック。
家の備蓄品として、防災グッズとして、夏の販売強化品として、
お客様へのサービス品として、さまざまなシーンでぜひ活用してください。

なお瞬間冷却パックは硝酸アンモニウムや尿素が含まれているため、
パッケージが破けてしまったり、使用期限が過ぎたものは絶対に使用しないでください。