無料貸し出しの傘を戻してもらう方法

雨はいつも突然やってくるもの。特に梅雨の季節や、台風シーズンでは、
天気予報が外れて、突然予期せぬ雨に見舞われるなんてことも。
そんな時のサービスとして、店舗で、ビニール傘をサービスとして
お貸ししてる店舗さんや会社さんも多いかと思います。
突然の雨は誰もが困るものなので、そんなときにスマートに傘をサービスしてもらえると
とても良い印象が残るものです。

ただ、多くの店舗さんや企業さんが困っているのは、多くの場合返却されずに
ビニール傘が減っていってしまうという事。
できれば、次に訪れた時に、返却してもらえると、次の雨の際に困ったお客様に
貸し出すことができるだけに、困った問題でもあります。
ただ、多くの方が、ビニール傘は、どこにでもあるもので、特段違いもないため、
そのまま傘立てに入ってしまうと忘れてしまうもの。
何とかして、返却率を高める方法がないのか、
そんな事を悩まれている方も多いのではないかと思います。
そんな方のために、少しでも返却率が高まる方法をお伝えします。

雨のサービスとして最適なビニール傘

雨の日のサービスとして好評なビニール傘のサービス。
突然の雨にみまわれた人にとって、傘をサービスとして貸し出してくれることは
ありがたく、貸してくれた人はもちろんの事、その施設や店舗、会社には
よいイメージをもち、ブランド力の向上にもつながるでしょう。

一方で、サービスとして始めた貸し出し傘ですが、ほとんどの人が返却しないという現実も。
自治体などで、貸し出し傘などを始めたところでの、返却率は概ね30%ほど。
約7割の人が、借りた傘を返さないのも現実です。

傘を返却しない理由は様々ですが、大きく分けると、
1、 ビニール傘などは特徴がなく、自宅に帰宅すると、そのまま忘れてしまう。
2、 返さなくても罪悪感が薄いものに本やビニール傘が位置づけられている。
3、 返却する場所が身近にない
があげられます。

また、『借りた傘の返し場所が分からなくなった』とか
『借りた傘が壊れてしまったってどうすればよいかわからない』
といった声がSNSや質問掲示板等では見ることができました。
では、30%ほどと言われている返却率をどのように高めていくことができるでしょうか?

返却率を高める方法

様々な自治体や施設で行われている貸し出し傘ですが、多くの失敗例が報告されています。

その失敗例に共通するのは、
どこにでもあるビニール傘にシールなどを貼っただけのものを貸し出している点。

上記の返却しない理由の1(特徴がないので忘れてしまう)と2(罪悪感が薄い)に該当します。

一方で、返却率の向上に取り組んだりしている施設もあります。
その一つに松江観光協会では、最初に行っていた無料貸し出し傘の返却率が低かったために
試行錯誤の結果、受付時に「使用申込書」の記載をしてもらうように変更しました。

松江駅と松江城周辺施設で貸し出し「だんだん傘」
JR 松江駅と松江城周辺施設 5 か所で、急な雨に誰でも使っていただける
「だんだん傘」の 無料貸出しをしています。
城下町に似合う赤い和傘風のオリジナル傘をご利用下さい。
但しこの傘は、市民の善意によって設けられたみんなの傘です。
必ず使用後の返却をお願いします。(使用申込書の記入をお願いします)

【設置 / 返却場所】
松江国際観光案内所 (JR 松江駅前)、ぶらっと松江観光案内 (松江城内)、
堀川遊覧船乗船場 (カラコロ広場)、てづくり雑貨ちろり、カラコロ工房

多くの人は、傘を借りるときには、感謝の気持ちと、返却しようと思っているはずですが、
忘れてしまったり、罪悪感が薄れていく中で返却する機会を失ってしまうようです。
であれば、感謝と返却の気持ちがあるうちに、使用申込書を記入してもらうことで
返却の動機を忘れないような仕組みを取り入れることにより返却率の向上に努めて
結果的に、サービスを継続することができています。

また、松江観光協会では、だんだん傘と言われる城下町に似合う赤い和傘風のオリジナル傘
を利用することにより、傘の差別化を図っているようです。
つまり、返却しない理由の1(特徴ある傘で忘れるのを防ぐ)と
2(申込書の記入で、返却の行動を意識付ける)ことにより、
返却率を高めることに成功していると言えるでしょう。
(参考:https://www.kankou-matsue.jp/omoshiro/enishizuku/map/dandan_free)

また、もう一つの事例として、ダイドーの自販機での貸し出し傘が70%もの高い返却率があります。
自販機を展開するダイドーでは、社員のチャレンジアイデアから
自動販売機の横に貸し出し傘を取り付け、
無料で傘を借りることができるというサービスを実施しています。

当初は、場所によって長期間が傘が戻されずに、傘がゼロの場所などがあったようですが、
試行錯誤していく中で高い返却率になっていったようです。

ダイドーの試行錯誤の上に行った施策は
・傘に『DyDo』のロゴを大きくデザインするなど加工しているおり、
 ビニール傘は利用せず繰り返し利用できるポリエステルの傘を採用している点
・事業所の敷地内や地元の方がよく通る商店街など、
利用された方が返しやすい場所を中心に展開している点があげられます。

試行錯誤していく中で利用率を計測したり、人の導線を考えたりした結果、
高い返却率を誇るようになったのではないでしょうか。

つまり、1ロゴなどが大きく入れることで、忘れるのを防いでいる
    2、罪悪感が薄いビニール傘ではなく、継続利用できる傘を利用している
    3、返却しやすい導線と場所に展開している

“「当社のサービスはビニール傘ではなく、繰り返し使える品質の傘を提供し、
その傘に『DyDo』のロゴを大きくデザインするなど加工していることが一因と考えています。

 また、展開初年度の経験を活かし、事業所の敷地内や地元の方がよく通る商店街など、
利用された方が返しやすい場所を中心に展開していることも要因ではないかと思います。
めったに訪れない先で傘を借りると返却することが大変だったり、
土地勘がなければどこで借りたかも分からなくなってしまうため、
適切な場所選定を心掛けています」”
(出展:BLOGOS)
 

おすすめの貸し出し傘

傘を返却しない理由は
1、ビニール傘などは特徴がなく、自宅に帰宅すると、そのまま忘れてしまう
2、 返さなくても罪悪感が薄いものにビニール傘が位置づけられている。
3、 返却する場所が身近にない

があると先述したとおりで、返却率の向上に成功している事例では、
この返却しない理由を覆すような展開をおこなっているといえます。

つまり、最適な貸し出し傘は、「傘を返却しない理由を排除した傘」と言えるのではないでしょうか。

具体的には、忘れることもなく、罪悪感が薄くならない傘ということになります。
つまりお店や店舗などのロゴを大きく入れるなどしたり、
貸し出し傘と大きく印字してある傘を利用するなどの方法があります。

貸出し傘

貸し出し傘 60cm乳白(ジャンプ傘)
60本セットで1本あたり、196円
返却率が高いにもかかわらず価格が安いため人気商品。
https://www.oroshistadium.com/shopdetail/000000002179

ポリエステル傘

紳士傘(ポリエステル傘) 60cmジャンプ
1本あたり231円
https://www.oroshistadium.com/shopdetail/000000000290/

善意で傘を貸し出す人にとって、低い返却率は、善意を踏みじられたような感覚にもなり、
モラルの低さや、性善説の限界を感じることもあるかもしれません。
しかし、一方で多くの人が、突然の雨に、貸し出し傘を見つけたときの
感謝の気持ちを抱いているだろうことは、想像ができます。
つまり返却率だけを見るだけでなく、より多くの人に利用されているという利用率を見ることで、
御社が貸し出す傘が人々に貢献することを忘れてはなりません。
その上で、返却率を高める工夫をしたり、返却率の高い傘を利用してみるのはいかがでしょうか。