自社倉庫でのデバンニング(デバン)の仕方
デバンニング(以下デバン)とは、コンテナから、商品を取り出すことを言います。
海外から海上コンテナを利用して輸入した場合はデバンニングを行う必要があります。
ただしデバンニングを行う場合には、様々な注意点や準備が必要です。
ここでは、デバンニングの準備から、実際の作業、そして注意点をお知らせします。
デバンの準備
デバンを行うには、様々な準備が必要です。
デバンを行うには事前準備として、様々なことが必要です。
1、港から、敷地までの道は道幅制限や重量規制がない道路で一筆書きができるか?
海上コンテナを運ぶトラックは、ドレージといいます。
海上コンテナを積んだドレージは、幅2.480mm 長さ16.395mm 高さ3.796に及びます。
当然、道路も道幅の細い入り組んだ道路は通行できないのに加えて、
道路標識により、重量やトン制限されている道路は通行できません。
そのため、入庫する倉庫に面する道路が、ドレージが通行可能であっても、
港から、その倉庫に行き着くまでの道路が一筆書きで、
通行可能でないと、ただり着くことができないので、気をつけましょう。
2、コンテナが敷地に入るか?
前述した通り、ドレージは海上コンテナを積載すると、
幅2.480mm 長さ16.395mm 高さ3.796に及びます。
この大きさのドレージが敷地内に入らないと、作業はできません。
また特に注意しなければならないのが、
道路から、敷地内に入る際の幅です。
ドレージは、縦長なので、大回りしてヘッドを入れて
敷地内に入っていけるだけの入口の幅が必要です。
![40FTコンテナ](https://www.oroshilab.com/wp-content/uploads/2024/03/R0031848-300x181-1.jpg)
3、積み下ろしの人員の確保
積み下ろしの際は、商品にもよりますが、
パレットに掲載されていない商品は、原則、人海戦術により
積荷を下ろす必要があります。
40フィートコンテナで積み下ろしをする場合、
男性作業員の目安は6名ほど必要な場合があります。
![](https://www.oroshilab.com/wp-content/uploads/2024/03/R0031830-300x225-1.jpg)
4、パレットの準備
ドレージからの積み下ろしは、プラットフォームがある倉庫やロジスティクスセンターで
あれば問題ありませんが、そうでない倉庫等では、地面から、ドレージの積荷まで
かなりの高さがあります。
そのため、パレットを積んで高さをあわせるなどの必要があります。
また積荷は大量になるため、作業効率のよいパレットを使い作業を行います。
パレット1枚あたり4.000円~5.000円のコストがかかります。
![パレット](https://www.oroshilab.com/wp-content/uploads/2024/03/DSC_0001-1-300x225-1.jpg)
5、フォークリフトの準備
積み下ろし作業の際になくてはならないのが、フォークリフトです。
できれば2~3台あると効率的に積み下ろしができます。
フォークリフトと一言で言っても、ガソリン式もあればバッテリー式もあり、
重量も0.5トン~8トンぐらいまでと幅が広いのが特徴です。
積み下ろす荷物によって、重量を決定するのがよいでしょう。
![フォークリフト](https://www.oroshilab.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_0058-300x281-1.jpg)
デバンの仕方
1、扉を開ける
デバンニングを行う際に、もっとも緊張する場面の一つです。
海上コンテナは、長い船旅の中や、港からの陸上輸送の際に
荷物が揺られていることがあります。
海上コンテナの扉を開けた瞬間、積荷が崩れ落ちてくるということも。
作業員の安全を確保して、慎重に開コンを行いましょう。
![荷崩れ](https://www.oroshilab.com/wp-content/uploads/2024/03/DSC_0006-250x300-1.jpg)
2、荷下ろし開始
荷物をパレットに積み下ろし、一定の高さまで積み上げたら、
フォークリストを利用して、荷下ろしを行います。
パレットに積み上げる際も商品が破損しないように気をつけましょう。
デバンの注意点
デバンをする際の注意点は何点かある
限られた時間内に荷下ろしをする必要がある
通常、海上コンテナの積み下ろし作業時間は2時間です。
2時間を越した作業になった場合には、待機費用が別途かかりますので注意しましょう。
トラックの運転手は手伝ってはくれない
勘違いしている方が多いのが、海上コンテナのドレージの運転手は、
積み下ろしを手伝ってくれはしません。
通常の陸上輸送のドライバーとは異なり、原則、積み下ろしはしないので注意しましょう。
積荷に破損がある場合には、保険の申請方法に従って写真等の撮影が必要
積み下ろしの際に、荷物に破損があった場合には、保険の規定に基づいて
写真等の撮影が必要になります。
海上コンテナの輸送中に起因する破損なのか、荷下ろし中に起因した破損なのか
を客観的に見分けるようにするためです。
荷下ろしが終わった後には、運転手に中の状態を確認してもらうのがトラブルを防ぐ方法
荷下ろしが終わった際には、コンテナ内を清掃して、
最後に、ドレージの運転手に確認してもらった方がよいでしょう。
そうでないと、コンテナ内が破損していたり、汚れがあった場合には
清掃代等が別途発生する可能性があります。
![](https://www.oroshilab.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_0053-scaled-e1599311374121-225x300-1.jpg)
熱中症に注意
真夏の海上コンテナのデバンニングは、コンテナ内の温度が上昇し、
日中であれば、コンテナ天井裏の空気の温度は50℃~60℃に達すると言われています。
日光が差す場所での作業となれば、40度ほどにはなるので、熱中症には十分注意しましょう。
特にコンテナ内は、空気の流れも風もないので、熱中症になりやすい環境です。
まとめ
以上の点を注意して、デバンニングを行えば、大きなトラブルがなく、
デバンニングが可能です。
しかしその一方でデバンニングは、経験者がいないとトラブルも多く
ロジスティクスセンターや、通関を取り扱っている倉庫業を営んでいる業者に委託することが
結果的にコスト面でも、トラブル面でもよいことが多いのも事実です。
自社の特徴や製品特性を考えて、デバンニングを行うか判断しましょう。
![](https://www.oroshilab.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_0055-scaled-e1599311418707-225x300-1.jpg)
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