ビニール傘の価格を比較してみました

商品を仕入れる担当にとって、商品を選ぶというのは、実はとても大きな労力です。
例えば、ビニール傘の価格を調べると言っても、長さも違えば、本数も違う。
送料もかかれば、納品スピードも異なります。
たった一つの商品を選ぶだけでも、価格を調べるのも大変な事務作業です。
そんな手間を一覧で確認するだけでなく、必要な商品を選ぶ指標を明確にするコツをお伝えします。

安いといってもからくりがある

ビニール傘の安い商品を探しても、本当に安いかどうかはわかりません。
実は、同じビニール傘に見えても、生地の厚さも違えば、骨の数も異なります。
安くするのであれば、生地も極限コストカットをして、
骨の数も通常の8本骨ではなく、6本骨にコストカットすることが可能です。
その他にも手元を小さく薄くしたり、全体的な長さを短くしたりすることによって
「価格だけが安いビニール傘」を製造することは可能なのです。

具体的に見ていくと、

1、 生地の薄さ
こちらは見た目にはわかりませんが、実際に生地の薄さは価格に直結します。
具体的には、0.05mm~0.08mmの厚さが存在します。
生地が薄ければ、その分安くなりますが、破れやすく、穴が開いたり、
破損する可能性が高くなります。利用していてもっとも困るのは、穴が空いて、
水がポタポタと落ちてきて濡れてしまうなんてことも。

2、 骨の数
同じサイズの傘でも骨の数を減らすことによって、コストを大幅に削減することができます。実際に8本骨だと思うと、6本骨だったなんてことも。
では、骨の数が減ると、何が起こるのでしょうか?

具体的なデメリットは、壊れやすくなります。少しの風でも、6本骨のビニール傘は
耐風性が弱いため、破損する可能性が高く、強風時の利用は危険です。
また、骨の数が少ないほうが、同じサイズの傘でも濡れやすくなります。


図で確認するとよくわかりますが、同じ円の中で雨に濡れる面積が大きいのがわかると思います。
どの本数でも、中心からの長さは同じため、販売時には同じ長さの傘として販売されますが、耐久性や濡れる面積に違いが出てきます。

3、 手元の大きさ
手元のハンドルも、各メーカーによって異なります。
しっかりとした作りのハンドルの商品もあれば、
通常50cmのビニール傘で利用するハンドルを、コスト削減のため
60cmビニール傘で利用するなんてこともあります。そのため、全体の重さに対して
手元のハンドルが支えづらかったり、不安定なことも。

4、 傘全体の長さ
傘の長さは、「ビニール傘の選び方」で紹介したように、
親骨の長さによって決まります。そのため、同じ60cmのビニール傘でも
全体の長さが大きく異なります。
ハンドルや石突のパーツをコスト削減することによって、
小さくなることで、傘全体の長さが小さくなります。
なので、手にとってみたら、思ったよりも小さいということも。

5、 開閉方式
傘の開閉方式には、ジャンプ式(ワンタッチ式)で片手で開くタイプもあれば
手開き式という自らの手で開くタイプもあります。
こちらは、どちらが良い悪いではなく、状況や利用方法によりおすすめの開閉方式がことなります。
ただし、単純に同じビニール傘の仕様であれば、一般的には手開き式の方が
製造コストが安くなります。

価格の比較

同じ長さでの比較を比較してみましょう。
・50cm透明ビニール傘
アスクル  1本あたり¥295(税抜き) https://www.askul.co.jp/p/P683925/
アマゾン  1本あたり¥116(税抜き) https://www.amazon.co.jp/dp/B008N8IGO8
ヤフー   1本あたり¥208(税抜き) https://store.shopping.yahoo.co.jp/oroshistadium/301709-012set-as.html
楽天    1本あたり¥150(税抜き) https://item.rakuten.co.jp/otoriyosestadium/301709-030set-as/
卸スタジアム 1本あたり¥118(税抜き)https://www.oroshistadium.com/shopdetail/000000000918/
※アマゾン、ヤフー、楽天については、「ビニール傘 50cm」にて1本あたりの金額が安い商品を抜粋

コスパで考える総合点

同じ長さで、生地の厚さ、骨の数、納期、支払方法を点数で総合評価しおすすめのサイトを発表

 1本あたり価格骨の数全長販売単位納品スピード生地の厚さ支払方法
アスクル¥295不記載692 mm6本不記載
アマゾン¥2008本骨不記載60本不記載
ヤフー¥2088本骨不記載12本不記載
楽天¥1508本骨不記載30本不記載
卸スタジアム¥1188本骨不記載30本不記載

目に見える見た目の価格だけではなく、生地の厚さ、骨の数、納期、支払方法などを
総合評価することで、本当にコスパがよい商品はどれなのかがわかることができます。
雨は突然やってくるので、明日のイベントは雨が降りそう!とかであれば、納期を最優先して、ビニール傘を注文して、納品してもらう必要があります。
一方で、店舗でのサービスとして無料にて渡す場合には、コスト面を重視して、商品を選ぶのがよいでしょう。また、販売用ということであれば、ビニール傘の長さや骨の数を確認して、購入したお客様にこのお店はちゃんとした商品を販売しているお店だなと認識してもらえるような商品を購入した方がよいでしょう。
どの商品が一番安いかというよりは、選ぶお店や利用方法によって異なりますので、
ぜひ自社におすすめのビニール傘を探してみてください。